復活

悲願が叶いました。 今日、大関復帰を決めてくれたお陰で、5月15日に止まったままだった時計の針が、再び動きだした気がします。  この4ヶ月間は、色々な意味で彼を逞しく成長させる糧になったようです。  あの経験は二度と勘弁だと思うが、もう一つ上の番付に上がるために、必要な試練であったと思います。  大関になってから泣く日が多かったようだが、これからは笑える日が増えるはず。心根の優しい人たちに支えられて。  来場所の大関 貴景勝は、夏場所のときの大関とはひと味もふた味も違います。  幾多の障壁を越えて靭くなった勇姿を、沢山のファンに観てもらえることが楽しみです。  老練な80歳と無邪気な10歳が共生する稀代の勝負師。  この一年半、ジェットコースターに乗っているようなスリルを味わせてくれたことに感謝しています。  ともかく今は、怪我なく場所を終えてくれることを祈っています。

自分の中のバグ

脳幹には1秒間に4,2000億ギガバイトの情報量が、全身の細胞や組織から伝達されています。  この情報量は、映像に変換すると28年分に相当。  脳幹レベルでの情報処理は、無意識下でなされるため、私たちがそれに気づいたり、意識したりすることはありません。  脳は意識している事や、興味がある事だけにフォーカスし、それ以外の情報や刺激を無視することに長けています。  そのお陰で、私たちは日常生活を平穏に過ごせているのです。  しかし、なかには普通では感じない無意識レベルの感覚や刺激にフォーカスしてしまう人たちが存在し、そのことで非常に悩み苦しんでいます。  「座っているときに、右の坐骨が2度くらい内に傾いています。それを調整しようとすると左肩が痛くなり、頭痛もします」 「 肩甲骨の位置を直そうとすると、血圧と脈拍が上がって心臓が締めつけられる感じがします」 「親知らずを抜いてから、骨盤が捻れてしまって、どうやって立てば良いのか、もう分からなくなりました」 「四六時中、腰の痛みのことを考えてしまって、なにも手につきません」  問診しながら真剣に傾聴していると、こちらがおかしくなってきそうな話が延々と続くことも。 専門の医療機関で検査しても、大抵は何の異常も見つからない典型的な不定愁訴。  このような感覚的な問題、つまりバグやエラーは、残酷にも本人にしか分からないものであり、他人と共有したり共感したりすることが難しいと言えます。  幸か不幸か、哀しくなるほど私の体はあちこち故障しているので、一般的な医療従事者よりも、不定愁訴に悩む人たちの気持ちや感覚がよく理解できます。  世界中の不幸を背負っているかのように、絶望的な態度を示していた人でも、私の過去から現在に至るまでの体験談を話すと、急に前向きになる患者さんもいます。  過去や症状が顕在化する前の自分と比較しても、あまり良いことはないです。  毎日毎時間毎秒、体の細胞は老いているのだから、長く生きてくれば、不具合の5や6つ生じてもおかしくはないでしょう。  これが自分の体であり、誤魔化しながらも、温存しながら付き合っていくしかないと、自分に言い聞かせることも大事。  そうすることで、ネガティヴで偏執的・固執的な思考回路の増強・固着させる内側前頭前野と扁桃体の活動を抑制し、ポジティブで開き直りの思考回路の背外側前頭前野が活性します。  車でも機械でも、大なり小なりバグ(不具合)はあります。  ましてや37兆個の細胞で構成されている人体となれば尚更のこと。  程度によっては看過できない病態もあるが、完全無欠でいようとするなら気が滅入ってしまいます。  誰かに助けてもらおう、誰かが助けてくれると思っているうちは、本質的な改善は望めません。 いい意味で諦めて開き直ること。  どうせ誰も分かってはくれないのだからと、殻に閉じ籠ってしまったら負のスパイラルに落ちてしまいます。  何とかできることだけ考えて、何ともならないことは考えない。  そんな事を患者さんと話しながら、丁寧に病巣を治療していると、来た時とは別人のようにキャラクターが変わっていきます。 「飛行機に乗ってでも、行った甲斐がありました」  後日、こういうメッセージが患者さんから届くと、本気で対峙して良かったなとホッとします。  そして、どんなに最悪な経験をしても、誰かの為に活かせば無駄にはならないのだと、改めて思うこの頃。  こうあるべき。こうでなければいけない。 決めつける考え方は、窮屈になるだけ。  自分の中で生じるバグやエラーを受容してあげられたら、人はもっと楽に生きられると思います。

経過

77歳男性の経過。 足底 の機能が回復したことにより、スタンスが変化しました。 左肩甲骨周りの問題を改善したことで、胸郭の骨盤に対するシフトが改善されています。

嬉しい来客

道場破り〜!とアポなしで突然現れた嬉しい来客。 あえて厳しい環境に身を置き続ける姿勢に、いつも刺激を受けています。