首に負担をかけない「うなずき方」

 前回は、首の後ろの皮膚に横ジワが入っていたら、頚椎が地滑りを起こしているというお話をしました。
 口を閉じて、舌先を上の歯の根元につけて、軽くアゴを引いた姿勢を心がけていれば、頚椎のすべり症や頚肩部の凝りの予防・改善になります。

 さて、今回は首の関節に負担をかけないうなずき方を紹介します。
首・肩こりの原因になると分かっていても、スマホを操作しているときや読書をしているときには、下を向かざるを得ませんね。
 
 下の画像は、アゴを突き出した状態で、下を向いている人の悪い例です。
ほとんどの方が、スマホを操作しているとき、このような頭が垂れ下がった姿勢になっていて、知らないうちに首に大きなストレスをかけているのです。

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 アゴが突き出た状態では、頚椎を支える靭帯が弛緩しているので、ストレスが頚椎の椎間関節に集中してしまうのです。
 関節に過度なストレスがかかると、周辺の筋肉に痛みが放散されます。

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 先述した通り、舌を歯に押し当てて、アゴ先を胸骨に近づけてから下を向く(下の画像)と、頚椎の靭帯(棘間、棘上靭帯)による支持力が得られて、頚椎の関節にかかるせん断力(滑る力)が大幅に軽減されます。

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 同じ下を向く動作でも、うなずかずに下を向いた場合と、うなずいてから下を向いた場合では、首にかかる負担が全く違うのです。
 実際に、2つの動作の違いを実感するために、首の後ろを触ってみると、頚椎のカーブが違っているのがわかるはずです。

 ぜひ、うなずいてアゴを胸骨に近づけてから、下を向くことを癖づけてみて下さい。

肩の痛みと機能不全への介入

大腸癌が肺と皮膚に転移し、ステージ4と診断された患者さん。

 国内では認可されていない治療薬によって、現在は腫瘍が消えています。腫瘍マーカーも一桁台に定着。 
 しかし、左肩甲骨と肩関節に、持続的かつ強烈な痛みがあって紹介されて来院されました。 本人は、骨転移を心配していましたが、血液検査と画像検査の結果、癌ではないことが確証されたので、お互い不安なく、肩のケアに専念することが出来ました。 

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肩甲骨内上角と内縁の膨隆と浮腫が改善

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before 肩甲骨周辺が膨隆   

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after

 痛みなく全可動域を動かせるようになるでは、もう数回掛かりそうですが、3回目で翼状が改善されています。 
 下部僧帽筋が機能し始め、前傾、外旋していた肩甲骨がリポジション(下制+後傾)されて、頭の後ろで手を組んで、休めるようになっています。
       
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肩の痛みと機能が回復すれば、姿勢も改善される

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舌の位置と首の痛みと安定性

 首を動かした時に痛みや強張りがある人は、首を動かす前に、口を閉じて舌先を口蓋(上の歯の裏側)に押し当てておきましょう。

舌を動かす筋群は、舌骨を介して様々な方向から付着していますが、舌先を口蓋につけることによって、頚椎の関節をサポートする深層筋が働きます。

たったこれだけの事で、首を動かした時の痛みと不安感が和らぎます。

試しに、開口して舌を緩めた状態にして、掌でおでこを押したときと、閉口して舌先を押し当てた状態でおでこを押したときの、頭と首の安定感と抵抗力を比べてみて下さい。

さらに、閉口して舌を押してた状態では、頭部を前に出そうとしても、動かないことに気づくはずです。
つまり、万病の元であるヘッドフォワードポスチャーを予防して、全身的な不調の予防・改善に役立つという事です。

コンタクトスポーツをしている方は勿論のこと、ゴルフやテニスなど上半身を素早く回転させるスポーツをされている方も、プレー中は閉口して舌先を押し付けておく癖をつけましょう。

PCやスマホを操作しているときも同じです。
8kgちかい頭の重さを長時間支えて、首肩への負担を軽減するためには、軽く頷いて、舌先の位置を固定しておくことが大切。

アゴトレには、自分の首を守る為に必要な情報とスキルが沢山載っています。
些細な事でも継続していると、明らかな違いがでます。

DVDは61分ありますが、全部見る必要はありません。
症状ごとに種目が分類されているので、御自分の症状に合わせて選択的にご覧下さい。

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※知人から届いた画像

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呼吸と姿勢と痛み

呼吸への介入で自律神経の働きが変わります。
副交感神経にスイッチが入ると、脳の働きが変わり、自然と姿勢が整います。

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介入前の呼吸


介入後の呼吸

今までアレコレやっても前のめりの姿勢と、首や肩凝り、腰痛が改善しなかった人たちが、呼吸のエクササイズでコロッと変わる様子を、毎セッション後に見ています。

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主に上部胸郭で呼吸していた人が、横隔膜を使った呼吸に変わったとき、体の背面の筋緊張が緩和して、寛骨の過度な前傾と腰椎の前弯が改善されます。
そして、股関節や肩関節の可動域も大幅に改善します。

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先ずは呼吸から。
呼吸が変われば姿勢が変わる。
姿勢が変わると機能と痛みが変わる。

この先に拡がる可能性を強く感じるこの頃。
これからも精進致します🙇🏻