2017年1月16日
In
伊藤和磨の日々
解剖実習
アリゾナ州フェインックスでの、5日間の解剖実習が終わりました。
衝撃的な体験の連続で、少し放心状態になっています。防腐処理していない献体だからこそ、様々なことを見て触れて確認することが出来ました。
最終日、脚が疲れてしゃがんだ時に、献体(おばーちゃん)の足の爪が目に留まりました。オレンジ色に塗られた爪をみて、「最期に塗ったのは、いつなんだろう。どんな気持ちで塗ったのかな」
そんな事が頭に浮かびました。歳をとってもお洒落を欠かさない粋な人だったのでしょう。
瞳孔が開いた目をみていると、かつては、この目でどんな景色や人々を見てきたのかと想像します。
全く違う環境で生まれ育った自分と、死後に対面して解剖されるという不思議な因縁についても、考えさせられた数日間でした。
大変貴重な学びの機会を与えて下さった8体のドナーに心から感謝。